Q-CTRL社、Quantopticon社、ライス大学に対する政府補助金について


Q-CTRL社が、23万ドル(約2,600万円)のSBIR(Small Business Innovation Research:中小企業技術革新制度)助成金を獲得した。米国Sandia国立研究所とともに、近未来における量子プロセッサの自動校正、特性評価、および最適化を研究するプロジェクトが対象となっている。量子コンピュータは、最適な性能を実現するために、量子ビットの制御パルスにベストな特性を持たせる必要がある。ベストな特性というのは、製造のばらつきや、環境の違いなどにより日々変化するもので、現在、量子マシンの多くは、毎日、もしくはそれ以上の頻度で校正され動作している。この作業は、手作業で行うと非常に大変で、量子ビットの数が増えれば増えるほどより複雑になっていくものだ。今回対象となったQ-CTRL/Sandiaプロジェクトでは、人工知能を用いてこのプロセスを自動化し、プログラム実行時の労力を軽減し、全体として量子ビットの品質を向上させることに取り組んでいく。本受賞に関する詳細は、InnovateAusの記事を参照。


Quantopticon社は、量子フォトニック部品を設計・最適化するための独自のモデリングソフトウェア「Quantillion」を製造するアーリーステージ企業だ。この度、オックスフォード大学とミュンヘン工科大学の研究グループとともに、欧州初となる量子暗号衛星向けの高品質な単一光子源開発のために17万5,000ユーロ(約2,300万円)を授与された。Quantopticonは、Duality Quantum Acceleratorの第1期生であり、同社と受賞の詳細については、Dualityのウェブサイトで確認することができる。


NSF(米国国立科学財団)は、ライス大学の物理学者である Guido Pagano博士に、量子もつれの研究と、量子計算のための新しい誤り訂正ツールの開発を目的とするCAREER賞として、70万ドル(約8,000万円)を授けた。このプログラムは5年間継続され、イオントラップを用いて、デバイスが部分測定と量子発展操作の間で、何度も繰り返された時に何が起こるかを研究することになっている。この研究に関する詳細は、ライス大学のWebサイトに掲載されたプレスリリース、およびNSF賞の抄録掲載を参照のこと。



※参考


◆Q-CTRL

https://q-ctrl.com/


◆InnovateAusの記事

https://www.innovationaus.com/q-ctrl-lands-us-grant-for-automated-quantum-tech/


◆Quantopticon

https://quantopticon.co.uk/


◆Duality Quantum Accelerator

https://www.dualityaccelerator.com/


◆Dualityのウェブサイト

https://www.dualityaccelerator.com/2022/01/12/duality-startup-quantopticon-awarded-e175000-grant-from-the-european-space-agency-to-advance-un-hackable-communication-channels/


◆CAREER賞

https://beta.nsf.gov/funding/opportunities/faculty-early-career-development-program-career


◆ライス大学のプレスリリース

https://news.rice.edu/news/2022/nsf-funds-rice-effort-measure-preserve-quantum-entanglement


◆NSF賞の抄録掲載

https://www.nsf.gov/awardsearch/showAward?AWD_ID=2144910



(翻訳:Hideki Hayashi)

提供:Quantum Computing Report