PsiQuantum、メルセデス・ベンツと提携し、フォールトトレラント量子プロセッサーを用いたバッテリー化学シミュレーションの研究を開始

 量子コンピュータで電池化学をシミュレーションする方法については、現在、多くのグループが研究を進めている。これは難しい問題だ。しかし同時に、世界が電気自動車に移行し、航続距離の延長や小型・軽量化のために電池容量の向上がより求められるようになると、高い見返りが期待できるだろう。


 他の多くのグループは、NISQレベルのコンピュータでこれが可能かどうかを試している。PsiQuantumMercedes-Benz Research and Development North Americaと組んで、将来の誤り補正されたマシンで何ができるかを分析した。具体的には、電解質添加剤であるフルオロエチレンカーボネートの効果をシミュレートするための量子アルゴリズムを調査するという内容。この研究では、このようなシミュレーションに必要なリソースを削減し、PsiQuantumのFusion Based Quantum Computing(FBQC)アーキテクチャを活用する方法を見出すことに焦点を当てられた。


 その1つが、インターリーブと呼ばれる手法で、計算時間とハードウェアリソースの必要量をトレードオフすることだった。インターリーブは、空間と時間の線形的なトレードオフを提供し、将来、この種のシミュレーションを可能にする道を示すかもしれない。

 しかし、このシミュレーションに必要な論理的量子ビットの数は数千から数万に及ぶので、このソリューションをすぐに目にすることはできなさそうだ。そのような中、PsiQuantumハードウェアチームが、この種の問題を解決できる機能を提供するために、どの程度のプロセッサを構築する必要があるのか、いくつかの目標を示している。


 詳細は、PsiQuantumのWebサイトのニュースリリース、アプローチを説明したブログ、Physical Review Research誌に掲載された技術論文に詳しい。



(翻訳:Hideki Hayashi)

提供:Quantum Computing Report

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