バイデン大統領、量子テクノロジーに関する2つの大統領令に署名

 最初の大統領令「国家量子イニシアティブ諮問委員会の強化に関する大統領令」は、同委員会を強化し、ホワイトハウスの直接の権限下に置くというもの。

 これまで、この委員会のメンバーは、エネルギー省の長官によって任命されていたが、今後は、大統領によって任命されることになる。委員会は、2018年に成立した国家量子イニシアチブ(NQI)法の結果として設立された。量子情報科学技術(QIST)の動向と発展、NQIの実施と管理、NQIの活動がQISTにおける米国のリーダーシップ維持に貢献しているかどうか、必要なプログラムの改訂を提言し、国際協力とオープンスタンダードのために存在し得る機会を指摘し、国家安全保障と経済への配慮がNQIによって適切に対処されているかどうか、という目的をもって産学官からなる量子専門家たちによって構成されたものだ。2020年8月にアドバイザリーボードの初期メンバーが発表され、それ以来、会合が重ねられている。


 2つ目の大統領令「脆弱な暗号システムに対するリスクを軽減しつつ、量子コンピューティングにおける米国のリーダーシップを促進することに関する国家安全保障メモランダム」は、量子コンピュータが、米国のサイバーセキュリティにもたらすリスクに対処する米国政府の計画の概要を示したものだ。

 この文書は、量子情報科学がもたらす経済的・科学的利益をすべてのアメリカ人のために活用することを目的としている。政府全体および社会全体のアプローチを追求するよう連邦機関に指示し、NISTに対して「ポスト量子暗号への移行プロジェクト」を設立するよう指令を出し、連邦機関が暗号システムを更新する要件を定め、アメリカの知的財産、研究開発、その他の機密技術をアメリカの敵対者による取得から保護し、産業および学術団体が直面する脅威を教育するための総合計画を策定するよう連邦機関に指示している。


 ホワイトハウスは、この2つの大統領令についてファクトシートを発表しており、こちらからアクセスできる。



(翻訳:Hideki Hayashi)

提供:Quantum Computing Report