PasqalとQu&Coの合併について
量子技術におけるハードウェアとソフトウェア企業の合併の件。フランスのハードウェア開発会社であるPasqalが、アムステルダムの量子ソフトウェア会社であるQu&Coと合併することを発表した。今後両社は、多くの商業分野において、量子ソリューションを提供するために協力していく。Qu&Coの量子アルゴリズムルーチンと、Pasqalの中性原子量子ハードウェアを密接に統合し、化学、生命科学、自動車、電子機器、公共事業、航空宇宙、防衛、金融などの多くをターゲットに考えている。Georges-Olivier Reymond氏(PasqalのCEO)が、統合会社のCEOに就任し、Benno Broer氏(Qu&Co社のCEO)は、チーフコマーシャルオフィサーに就任する予定である。統合会社は、7カ国で事業展開し、量子関連分野の著名な教授を含む学術顧問団がサポートする予定だ。両社は、ベンチャーファームであるQuantonationとRuna Capitalの投資先企業であった。
Qu&Coは、すでにCovestro、BMW、Airbus、Johnson & Johnson、LGなどの顧客と提携しており、Siemens、Schrödinger Inc、AWSとパートナーシップを結んでいる。他のプラットフォームを使用する顧客に対しても、アプリケーションを引き続きサポートするが、Pasqalの中性原子プロセッサを使用して優れた性能を達成できる場合、一部の顧客をPasqalのプロセッサに切り替える可能性がある。Pasqalは、コードネーム「Fresnel」と呼ばれる100量子ビットプロセッサを準備中で、今四半期中に公開する予定だ。さらに、来年には1,000量子ビットのソリューションを提供する予定を明言している。
この合併を発表したニュースリリースは、Pasqalのウェブサイトに掲載されている。
※参考
◆Pasqal
◆Qu&Co
◆Quantonation
◆Runa Capital
◆合併発表のニュースリリース
(翻訳:Hideki Hayashi)