NVIDIA、量子コンピューティング開発用に関連ツールを発表

NVIDIAは、先日開催された「GTC GPU開発者会議」において、新たに3つの量子コンピューティングに関する開発を発表した。


昨年ニュースで、GPU上で量子シミュレーションを行うためのSDKである「cuQuantum」と呼ばれるNVIDIAのソフトウェアツールについて報告した。テンソルコアGPUを活用することで、特定のアルゴリズムに最適な状態ベクトル法、テンソルネットワーク法を柔軟に使い分け、シミュレーションを大幅に高速化することができる。同社は、このツールをβテストしていたが、この度、一般リリースに至ったことを発表した。


次に発表されたのは、DGX Quantum Applianceで、これはcuQuantumライブラリを用いて複数GPUの量子回路シミュレーションを実行するためのフル・ソフトウェアスタックだ。このアプライアンスは、NVIDIA DGX A100と連携している。DGX A100は、6Uフォームファクターで最大8個のNVIDIA A100 80GB Tensor Core GPU、最大5ペタFlopsのAIパフォーマンスを提供できる非常に高性能なハードウェアボックスである。この製品は現在、Google社のCIRQというソフトウェアをフロントエンドとして使用しており、ベータテストを実施中だ。


最後の発表内容は、古典・量子のハイブリッドコンピューティングのためのコンパイラ開発で、「nvq++」と呼ばれている。量子中間表現(QIR)は、低レベルのマシン語仕様で、従来のコンピューティングで使用されているLLVM中間言語規格に基づいている(QIRをサポートするために結成されたアライアンスについては、下記の記事を参照)。nvq++の初期版は、量子用の拡張を加えたプログラミング言語C++で動作し、量子プロセッサーと量子シミュレーター両方を含む幅広いバックエンドのサポートを目標としている。本製品は、開発中であり、年内に発売予定となっている。


さらに、NVIDIAは、量子ハードウェアおよびソフトウェアのプロバイダー数社と提携し、互いに製品のサポートを提供するため多忙な日々を送っている。協業を発表している組織は、IBM、Google、IonQ、Xanadu、QC Ware、Oak Ridge National Laboratoryなどである。NVIDIAの最新発表については、これらの発表をまとめたブログ、CEOのJensen Huang氏の基調講演を含むGTCカンファレンスでの量子関連動画は下記のリンクから。



※参考


◆GTC GPU開発者会議

https://www.nvidia.com/gtc/


◆NVIDIA DGX A100

https://www.nvidia.com/en-us/data-center/dgx-a100/


◆LLVM中間言語規格

https://www.llvm.org/


◆発表をまとめたブログ

https://blogs.nvidia.com/blog/2022/03/22/hybrid-quantum-computing-ecosystem/?preview_id=55950


◆GTCカンファレンスでの量子関連動画

https://www.nvidia.com/gtc/



(翻訳:Hideki Hayashi)

提供:Quantum Computing Report





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