IBM、「IBM Quantum Prototypes」を発表、最先端の量子アルゴリズムを公開。


IBMは、「IBM Quantum Prototypes」と呼ばれる新しいサービスを発表した。IBM Researchが開発中の新しいアルゴリズムで、Qiskitライブラリのリリースに統合前で、準備が整っていないものをユーザがβテストできるようにするもの。これは、ユーザーにアルゴリズムへの早期アクセスを提供するだけでなく、IBMが新たなアルゴリズムに関するフォードバックを収集することに役立っていくだろう。まずIBMは、「Entanglement Forging」と「Quantum Kernel Training」という2つのアルゴリズムを公開した。


Entanglement Forgingは、大規模な量子回路を分割したものをそれぞれ実行し、古典コンピュータがそれらを組み合わせて結果を得るという手法である。すべての量子回路で使用できるわけではないが、この方法により、プログラムの実行時に必要な量子ビットの数や、レベルを減らすことができ、大きな問題をより小さなマシンで処理可能になるかもしれない。


Quantum Kernel Trainingは、機械学習で使用されるものだ。分類問題においては、量子カーネルを用いて、類似対象をグルーピングする最適な方法を決めることができるが、これを見つけることは容易ではない。このアルゴリズムのプロトタイプでは、量子カーネルの様々なファミリーを試すことが可能で、古典的なプティマイザーをテストし、学習問題のための新しい損失関数を定義することもできる。


この2つのアルゴリズムは、IBM量子プロトタイプの能力を利用する最初のものとなる。しかしさらに彼らは、アルゴリズムの開発を進め追加していく予定だという。次に予定されているのは、「Clifford Optimizer」で、Clifford回路の最適なゲート構成を求めるためのモジュールである。


IBMの新しい量子プロトタイプ機能の詳細については、Mediumに投稿されたブログを。また、GitHubページでは、2つのアルゴリズムのリポジトリが紹介されている。他には、Entanglement ForgingのYouTubeデモ、Quantum Kernel TrainingのYouTubeデモのリンクを用意しておく。



※参考


◆Entanglement Forging

https://arxiv.org/abs/2104.10220


◆Clifford Optimizer

https://arxiv.org/abs/2012.06074


◆GitHubページ

https://github.com/IBM-Quantum-Prototypes


◆Entanglement ForgingのYouTubeデモ

https://www.youtube.com/playlist?list=PLOFEBzvs-VvqpCgxSxhKE4gbJiinURVQX


◆Quantum Kernel TrainingのYouTubeデモ

https://www.youtube.com/playlist?list=PLOFEBzvs-VvqEaBUQ-Doi9XM94N0Oagnq



(翻訳:Hideki Hayashi)

提供:Quantum Computing Report

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