フェルミ研究所、サイズ・性能・コストを改善した新世代の量子制御エレクトロニクスを開発


Picture of the QICK design. The left PCB is the evalutaiton board which contains the Xilinx FPGA. The right PCB is the RF board which can implement additional signal downconversion, amplication, and filtering. Credit: Fermilab



 フェルミ国立加速器研究所(Fermilab)は、シカゴ大学と共同で、量子計装制御キット(Quantum Instrumentation Control Kit、略称QICK)という、超伝導量子プロセッサー用の制御電子機器の新しいオープンソースデザインを開発した。この設計の差別化のポイントとしては、高速DAC、ADC、プログラマブルFPGAロジック、従来のマイクロプロセッサをすべて同じパッケージに搭載したXilinxの新しいFPGAチップ「ZYNQ RFSoC」を活用することだろう。この新チップにより、マイクロ波周波数で、直接制御パルスを合成することが可能になった。


 他の多くの設計では、低い中間周波数で制御パルスを生成する。そして、アップコンバージョンと呼ばれる技術を使い、量子ビットが必要とするマイクロ波周波数で動作するように信号を変化させる。しかしこの設計では、高集積のXilinxFPGAチップを使用しているため、アップコンバージョンステップと関連コンポーネントを排除することが可能となっている。これにより、設計の高速化、小型化、低コスト化、校正作業の簡略化を実現した。現在は、教育目的の大学のみに、廉価版のハードウェアが提供されている。


 このQICK制御電子回路の設計に関する追加情報は、フェルミ研究所のニュースリリース、およびReview of Scientific Instrumentsに掲載された技術論文を確認してほしい。



(翻訳:Hideki Hayashi)

提供:Quantum Computing Report

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