D-WaveがSPAC上場、時価総額は推定16億ドル(約1,850億円)

D-Waveは12億ドル(約1,390億円)企業になる。この取引は、ここまでのIonQやRigettiの取引と似ているが、幾つかひねりが加えられている。約3億4,000万ドル(約390億円)の現金は入るのは、他の取引と同じだ。これは、DPCMの既存の信託財産である3億ドルの現金と、戦略的機関投資家グループからのPIPE(Private Investment in Public Equity)取引で追加される4000万ドルからなる。D-Waveは1999年に設立、2022年第二四半期に手続きが完了予定であり、上場まで約23年かかっている。


D-WaveとDPCMは、2025年までにキャッシュフローがプラスに転じるまで、この資金が必要な額の全てであると考えているのは、他のSPAC取引と同じだ。SPACでよくある懸念は、合併の際に前株主が株式を償還してしまうことだ。そこで株主が株式を保有するインセンティブを高めるために、同社は500万株のボーナスプールを設け、償還を行わない株主に対して、原価基準を引き上げることにしている。


投資家向けプレゼンテーションの一環として、D-Waveは、2022年の売上高が1,100万ドル、2026年には5.5億ドルになるという財務予測を発表した。現在は、LeapプラットフォームをはじめとするPaaSの提供と、アプリケーション開発・コンサルティングのプロフェッショナル・サービスによる収益が計上されているという。2022年現在、売上比率はほぼ半々だが、今後数年でより多くのアプリケーションが本番稼働し、PaaSコンポーネントが上昇、売り上げの90%以上を占めるようになると。そして、2025年にはEBITDAとキャッシュフローの両方が黒字になると彼らは予想している。


プレゼンテーションではまた、同社が、量子アニーリングとゲートベースの量子コンピュータの両方を追及している企業として唯一であることを強調している。さらに、「最適化問題については、常にアニーラが最適なアプローチである」という信念を繰り返した。最適化が量子コンピューティング市場全体の25%を占める可能性があることを指摘した。このことは、現在アニーラソリューションを提供しているのはD-Waveだけであることから、市場の大部分を獲得することになるため、重要な意味を持つと考えられる。


この取引についてより詳しい情報を知りたい方のために、いくつかの資料を用意した。それぞれのリンクを以下の参考に。



※参考


◆D-WaveのWebサイト上のリリース

https://www.dwavesys.com/company/newsroom/press-release/d-wave-a-global-leader-in-quantum-computing-systems-software-services-announces-plans-to-bring-commercial-quantum-computing-to-public-markets-via-transaction-with-dpcm-capital-inc/


◆投資家向けプレゼンテーション動画

https://www.youtube.com/watch?v=uTsYCamaCwI


◆プレゼンテーション・スライド

https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/0001821742/000119312522030489/d254117dex992.htm


◆目論見書、8-K報告書

https://www.sec.gov/edgar/browse/?CIK=1821742&owner=exclude



(翻訳:Hideki Hayashi)

提供:Quantum Computing Report

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