D-Wave社の発表。NECをリセラーに、「QuickStart」を開発者向けに、そしてPayPal社を顧客に


今回の、D-Wave社によるNEC社との提携発表は、2年前の2019年12月に交わした合意を延長するもの。当時NECは、D-Waveに1,000万ドル(約11.3億円)を投資し、特に日本でのハイブリッドサービス、アプリケーション開発、セールス&マーケティングの分野で協力することに合意した。今後、D-WaveのLeapプラットフォームが利用可能な38カ国に対し、コンサルティングとプロフェッショナルサービスを段階的に拡大していく予定になっている。この契約により、NECのユーザは、D-Waveのトレーニングコースのチケット購入、Leap view the cloud(量子クラウドサービス)にアクセスし、ハイブリッド・ワークフローの有用性を検証活用するなどできるようになる


「QuickStart」は、Python開発者が、1週間あれば量子アプリケーションの構築と実行を開始できるスキルと知識の提供を目的とした新しいプログラムだ。利用者はこの1週間で、D-Waveの量子コンピュータとハイブリッド・ソルバー・サー ビス(Hybrid Solver Service)を使用して、アプリケーションを開発・テストする方法を学ぶことができる。その後、D-Waveの量子コンピュータとハイブリッド・ソルバー・サービス「Advantage」を、1ヶ月間無制限で利用できるようになる。


また、PayPal社は、不正検出などの金融アプリケーションに利用するため、D-Waveのシステムで研究していることを明かした。先日開催されたQ2Bカンファレンスで、D-Waveの副社長であるマーク・ジョンソンが、PayPalのAIリサーチディレクターであるビディット・ナウェアとともに登壇し、金融サービスや金融テクノロジー企業が、量子コンピューティングの力を活用することで、どのようなビジネス・メリットが得られるかを説明した。その後のテクニカルセッションでは、PayPalのリサーチ&グローバルデータサイエンス担当のナイティン・シャーマが、D-Waveの量子コンピュータを使用し、不正検知の実験を行っていると説明している。このアプリケーションはまだ製品レベルではないが、それに向けての研究は現在も継続している。


NECがグローバル・リセラーになったというD-Waveの発表と、QuickStartプログラムとPayPalとの連携については下記の参考から。



※参考


◆NECがグローバル・リセラーになったというD-Waveの発表

https://www.dwavesys.com/company/newsroom/press-release/nec-becomes-first-global-reseller-of-d-wave-s-leap-quantum-cloud-service/


◆QuickStartプログラムとPayPalとの連携について

https://www.dwavesys.com/company/newsroom/press-release/let-s-do-this-d-wave-launches-new-developer-quantum-quickstart-at-q2b/




(翻訳:Hideki Hayashi)

提供:Quantum Computing Report