特集インタビュー:「光の速度で解決」日本発の光量子コンピュータベンチャーBosoniQ(ボソニック)に迫る

ビジネス戦略と開発戦略インタビュー


今回、日本発の光量子コンピュータベンチャー企業立ち上げに関して、ビジネス開発を行う馬場利久社長と技術開発を行う永井隆太郎氏に独占インタビュー。光量子コンピュータの現状と今後の展開について聞いた。

 

BosoniQ株式会社

代表取締役社長

馬場利久氏


BosoniQ株式会社

CTO

永井隆太郎氏

 

ーこの度は光量子コンピュータ企業立ち上げおめでとうございます。BosoniQというのはどういう企業なのですか?


馬場氏:ありがとうございます。光量子コンピュータのアプリ開発を行う企業で、ガウシアンボソンサンプリングと呼ばれる手法を使って量子コンピュータ向けのアプリを活用したい企業様を支援する会社です。


永井氏:量子ビット式の計算方式と異なる光量子方式の技術的な観点から取り組んでいます。



ーBosoniQの名前の由来は?


永井氏:光はボソンと呼ばれるタイプの粒子なので、そこから名前を付けました。



ービジネスは結構難しそうですが、どうやって行こうという計画なのでしょうか


馬場氏:まずは短期では大手のベンチャーアクセラレータに採用をされているので、それに準じて事業化を強化しています。中長期的には資金調達を経て人員を補強し、アプリ開発、SDK開発、研究を行っていきたいと考えています。


永井氏:量子ビット式と比べてまだ光量子方式のアプリケーションは開拓が進んでいないと思うので、これから技術的にカギとなるような有望分野を見つけられるように進めています。



ーほかの企業には負けない!という技術はありますか?


馬場氏:PhotonqatSDKという世界で二社しか開発していないソフトウェア開発キットを提供できていることになります。


永井氏:そもそも光に注力しているソフトウェア企業は(世界でも)少ない状況なので、先駆けて開発をすることで勝っていきたいと思います。



ー当初はどういうサービスを展開するのでしょうか


馬場氏:まずはクライアント企業さんの課題に対してソフトウェア開発をしていき、今後はそれをまとめてプラットフォームとして拡張していく予定となっています。


永井氏:まずは光量子コンピュータと言えばこういう計算ができますとイメージできるようなアプリケーション例や実績を積み上げることを最優先に提供を目指しています。



ーすでに企業からの引き合いはありますか?


馬場氏:興味を持っていただいている大手の企業様などが複数ございます。



ーハードウェアは開発するのでしょうか?


永井氏:ハードウェアは人的、金銭的、ノウハウ的な積み重ねとリソースの確保が大事になり、すぐに簡単には行かないですが、今後はノウハウやリソースのあるようなところと連携を含めて中長期的には実現をするつもりではいます。



ーアクセラレータに参加されているということですが、手ごたえは?


馬場氏:かなりの手ごたえがあります。



ー世界的な開発になると思いますが、海外は意識されているのでしょうか。


馬場氏:もちろん意識はしていますが、まずは国内市場をきちんとサポートし、足場を固めるところを最優先としています。まずは国内企業様に最大限の価値を提供することを最優先としています。


永井氏:光量子コンピュータは海外からの情報が主要な情報源になりますが、まずは国内のお客様に対してそのような情報をわかりやすくお伝えするところから始めようと思います。そういった観点で国内外の両方を重視しています。



ー暗号とかブロックチェーンとかと関連がある分野なのでしょうか。


永井氏:ソフトウェアに関しては量子ビット式の量子コンピュータと同じような関りがあるとは思います。一方、ハードウェアに関しては、光量子コンピュータは長距離の通信に適した方式ですので、量子暗号通信やその先にあるような量子インターネットなどとの親和性が期待される方式だとは思います。



ー簡単に試せるツールなどは手に入りますでしょうか?


永井氏:Githubというソフトウェア配布サイト(https://github.com/BosoniQ-github/Photonqat)から(無料で)手に入れることができます。



ーSDGsとかの観点ではトピックはあるのでしょうか?


馬場氏:将来的には消費電力を大きく下げるのではないかという期待感が米国を中心に盛り上がり始めております。



ー働き方はどのような感じなのでしょうか?リモートでもいけるのでしょうか?


馬場氏:基本的には(ソフトウェアは)フルリモートでの自由な働き方を推奨しています。そういった働き方が人材採用面でも求められています。



ーこれから学びたい人向けなどはどうすれば参加できますか?


馬場氏:月二回の無料ウェビナーを開催していますので、そちらをぜひご活用ください。



ー最後に光量子コンピュータに興味を持っている企業やこれから光量子コンピュータを学んでいこうという学生さんなどに一言


馬場氏:非常にやりがいのある業界だと思いますので、世界トップレベルの舞台で活躍したい方はぜひチャレンジしてみてください。


永井氏:量子ビット式計算は情報理論的な洗練、抽象化が進んでいますが、それに比べると光量子計算はまだその基礎にある物理が見えやすい黎明期だと思います。今後計算方式がより定まり洗練されていくと思いますが、そういった黎明期の立ち上げに興味がある方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。



ーありがとうございました


馬場氏、永井氏:ありがとうございました。



 

企業概要

企業名:BosoniQ(ボソニック)株式会社

所在地:神奈川県

設立:2021年

資本金:250万円

URL:https://www.bosoniq.net/