Alice & Bob社、シリーズA資金調達で2,700万ユーロ(約34億円)を調達
今回の資金調達はVCのElaia、BpiFrance Digital Venture Fund、Supernova Investが主導し、Breegaが追加で参加して実現した。Alice & Bobは、フランス・パリにある量子スタートアップで、超伝導cat qubitのアプローチを基本とするフォールトトレラント量子コンピュータを開発している。また、この技術により、ビット反転エラーの発生率を数万分の一に低減したことを発表している。ビット反転の間隔を数ミリ秒から2分ほどへと伸ばすことができたという。このことは、Alice & Bobプロセッサに誤り訂正符号を実装する際に、他のマシンでは必要としているビット反転と位相反転、この2つを訂正する必要がなくなり、位相反転のみとなるため大きな利点となり得るだろう。つまり、論理誤り訂正付き量子ビットを作成するために必要な物理量子ビットの数を大幅に削減することができるのだ。現在、40名のチームを擁し、2023年に最初の商用製品を提供する予定となっている。
本資金提供の詳細についてはプレスリリースを、またビット反転時間の改善については、ブログで紹介しているので、下記リンクを参照。
※参考
◆Alice & Bob
◆プレスリリース
◆ビット反転時間の改善に関するブログ
https://alice-bob.com/2022/03/10/one-hundred-seconds-bit-flip-time-in-a-superconducting-cat-qubit/
(翻訳:Hideki Hayashi)