DELL社が、ハイブリッド(量子・古典)のソリューション・テストを実施、IonQ社と提携
9月には、Dell社が量子コンピューティングに関し、はじめの一歩を踏み出したという記事を書いた。ラック型の「Dell EMC PowerEdge R740xd」を使用し、エミュレーターには、IBM Quskitを採用したという内容。
今回は第二のステップとして、同社のサーバと、IonQの、量子シミュレータ(vQPU(virtual Quantum Processing Unit)とも呼ばれる)、およびイオントラップ型量子コンピュータの実機それぞれに対し、どのように統合できるかをテストした。ブログ記事のタイトルには「オンプレミス」とあるが、これはvGPU(仮想GPU)を使用した場合に限られ、メリーランド州にある、IonQの実際のQPUは、リモートでの使用になる。ただし、今回のソリューションでは、通常のジョブキューをバイパスして、プログラムをIonQのリモートQPUに直接送信・実行することができるため、多少のパフォーマンス上のメリットがある。
IonQのロードマップでは、2023年にラックマウント型のマシンを開発する予定になっており、その場合には完全にオンプレミスでの開発が可能になるだろう。今回、IonQとの提携を決めた要因としては、IBMが、競合するラック型サーバーを販売しているのに対し、IonQには競合製品がないという点がある。両社の提携に関する発表は、Dell Technology社のウェブサイトに掲載されているブログ記事を参照。
※参考
◆9月の記事
◆IonQ社ロードマップの申請ページ
◆今回のDELL社の発表
(翻訳:Hideki Hayashi)